さくっと分かるニュースの見方

新聞などを読み比べてニュースのポイントを考えます

コロナの中でも売れるもの

日経新聞をぱらぱらと読んでいると、こんなコロナのご時世でも逆に「売れる」ものがあると分かって面白い。

5月8日付朝刊「在宅シフト消費激変」によれば、在宅勤務が増えたために、パソコンが復権。一方で、化粧品は急減した。

なんで?

テレワークで自宅で働く環境整備が進む一方で、外出の機会が減ったことが原因という。また、マスクをするので口紅を避けることが影響しているかもしれないとか。

コンビニは好調かと思いきや、オフィス街や行楽地では打撃を受けているようだ。

意外なところで、段ボールの出荷が底堅いという。加工食品や電子商取引向けの需要が顕著だからだ。

さらに5月9日付朝刊の投資情報欄を見てみると、ライオンは純利益を増やしている。これはハンドソープなど衛生用品の販売拡大が利益を押し上げたためという。NECも在宅勤務の追い風を受けている。テレワークの広がりに伴い、セキュリティー対策関連のサービスで需要が増加したとか。

少し前までは、東京五輪にあてこんで、観光立国だとかインバウンドだとか民泊だとかと叫ばれ、観光業は確実にもうかるジャンルと思われていた。それがいまやどうだ。世界は複雑で不確実で、本当に先が見えない。人生も同じく複雑で、何が起こるかわからない。だから面白いとも言えるけれど、ここまで激変する世の中は、安定志向の人間にとってはしんどいものがあるだろう。大変な時代だ。