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衆院の秋解散はあるのか?

このところ急に、「衆院解散があるかも」な報道が出始めている。これはどういうことなのだろうか。

 朝日新聞(6月23日朝刊)では、「遠くない時期の衆院解散の可能性を示唆する発言がにわかに目立ち始めた」として、与党幹部の発言を紹介している。また、自民党麻生派は、7月16日に政治資金パーティーを開催。これが「秋の解散をにらんだ動きでは」との憶測を呼んでいるようだ。

 日経は22日、24日(朝刊)と上下で「ポスト安倍始まる」との連載を掲載した。新型コロナウイルスの感染拡大により、内閣支持率が低下し、経済も失速した。そのなかで、ポスト安倍の有力候補であった岸田文雄氏への支持は広がっていないようで、「禅譲」は難しくなっている。そうなると、混戦が予想される。

 安倍政権はよくもわるくも、民主党政権の失敗を大きな教訓として、反ポピュリズムで安定していた。選挙も強かった。それが、コロナの混乱とポスト安倍の混戦のなかで、「予想外の勢力が伸長する可能性もある」という。世論調査の一番手は石破茂氏であるが、党内の支持は弱い。首相の出身派閥・細田派では下村博文氏、稲田朋美氏、竹下派茂木敏充氏などと混戦模様だ。「リーダー不在のままでは日本の未来も見えなくなる」と連載は指摘する。

 本当に、予想のできない世の中になっている。政治も経済も、一寸先は闇かもしれない。アメリカ大統領選の動向も気になるところ。日本も世界も、未来が見通せない。